竹刀剣道には、全日本剣道連盟により定められ日々我々は自己の技術向上の確認を目的として技量アップにチャレンジできる昇段昇級制度があります。 古流や形には、一部の流派道場を除いて、自己の技量がいったいどの程度にあるのかを推し量る制度が定められておりません。 一部の流派ではその道場オリジナルの技量認定制度があり、それにより自己の技量を推し量り技量向上の励みとすることができるようになっている道場もあります。
当館では、師弟同行の修練下で独自の技量認定制度を提案しこのシステムで自己の技量が現在どの程度なのかを具体的に条件明示することでその段階を認定し、生涯修行するための励みとなる認定制度を設けております。
今後将来的には、鎌倉修道学院の一刀流中西派宗家と連携し、このような技能向上システムで一刀流を学ぼうとする人たちの技量を推し量っていきたいと思います。これが稽古の励みとなれば幸いです。
組太刀を五本目までできた時点で名札授与ならびに、組太刀習得後一刀流の極意技である「五行の形」の修練に入ります。これは、初心者に早期に一刀流の極意技の手順を覚えさせこれから一生かかってこの技を磨いてもらおうという先代宗家高野弘正先生の方針でもあります。
また、一刀流を学ぼうとする人は、必ず竹刀剣道もやることが基本となります。
【技量認定制度】
■一刀流中西派 形の部
【初位】
初三位: 木刀にて組太刀・大太刀 一本目一ツ勝から五本目脇構之付まで仕・打の手順を覚えていること。(*初三位の授与と同時に名札を与え、道場に掲示します。)
初二位: 上に加え、十三本目一ツ勝まで仕・打の手順を覚えていること。
残心なしと払捨刀の八相手順ができること。
初一位: 上に加え、三十三本目陰之払まで仕・打の手順を覚えていること。
「五行」の仕・打の手順ができること。
【中位】
中三位: 上に加え、組太刀五十六本すべての手順と理合を理解していること。
中二位: 上に加え、「小太刀・合小太刀」と
「刃引」仕・打の手順と理合を理解していること。
中一位 上に加え、「払捨刀」、「五点」の仕・打の手順と理合を理解していること。
【上位】
上三位: 上に加え、組太刀五十六本の残心なし演武が仕・打共にできること。
上二位: 上に加え、「刃引」、「払捨刀」、「五点」、「五行」が仕・打共になめらかに演武できること。
上一位 すべての技に精通し、中西派応用技(口伝)まで含めすべての技を理解し、演武示範できること。
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